「ディーラー下取りは安い」の真相。販売店の裏事情と安い理由に迫る!

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ディーラーの下取り査定は、なぜ買取店より安いのか。

今の車をディーラーで下取りしてもらえば、買い替えの手続きが楽ですし、何となく安心感もあるでしょう。

しかし、ディーラーで下取りに出すお客さんの大半は、ディーラー査定が安いという事実を知りません。
なぜなら、メーカーの看板を背負ったディーラーがまさか不当に安い金額を提示するとは思いもしないため、下取り額が適正だと信じ込んでいるからです。

それは、言い換えればディーラーに何万円、何十万円もあげているようなものですが、販売店の裏事情を知らなければ無理もありません…。

そこで今回は、ディーラー下取りが安い理由について深掘りしていきたいと思います。

ディーラーが中古車を下取りするようになった経緯

中古車ビジネスが本格化する以前は、車を買い取るお店といえば、もともとディーラーくらいしかありませんでした。

しかし、ディーラーの本業は「新車販売」。

つまり、新車を買ってもらうために、仕方なく中古車を下取りしていた経緯があります。
ディーラーにとって下取りは、いわば “不用品回収” 的な仕事だったんです。

下取りされた車はその後、中古車オークションに出品され、販売店へと流れます。

当時はオークション相場がまだまだ不安定だったため、ディーラーは絶対に損をしないよう、予想される落札価格よりかなり安く下取りする必要がありました。

ところが、相場が安定した現在でも、ディーラーはこの姿勢を崩していません。
そもそも、お客さんとディーラーの双方にとって “要らない車” を、リスクを負ってまでして高く下取りすることは絶対にしないんです。

ディーラーの下取りサービスには、このような背景があります。

ディーラー下取りが安い4つの理由

ここからは、ディーラー下取りが安くなる真相についてもっと詳しく見ていきましょう。

ディーラー下取りが安い理由
  1. そもそもの基準価格が市場相場より安い
  2. 年式5年以上の車には独自の計算方法を採用する
  3. 下取りの適正価格がわからない
  4. 下取り価格を高くする必要がない

1.そもそもの基準価格が市場相場より安い

まず第一に、「ディーラーの査定基準がそもそも安い」という決定的な理由があります。

ディーラーや買取店で引き取られた車の90%以上は、中古車オークションを通じて他業者へ転売されます。
つまり、ディーラーや買取店にとって、オークション相場が “利益を見極める絶対的な指標” になるわけです。

ところが、ディーラーは、オークション相場ではなく、JAAI(日本自動車査定協会)が出している『イエローブック』というガイド本を査定基準として使っています。

このイエローブックに載っている価格は「国内相場」のみを基準にしており、流通台数の1/4を占める「輸出相場」が全く反映されていません。

しかも、日本の中古車に対する評価は世界一厳しいと言われているため、「国内相場」は「輸出相場」より安い傾向があります。

ということは、「国内相場のみを基準にしたイエローブックの価格」は「輸出相場の影響を受けているオークション相場」より必然的に安くなります。

したがって、イエローブックを採用している時点で、ディーラー査定は相場より必然的に安くなってしまうわけです。

ちなみに、ガリバーやアップル、ビッグモーターなど、いわゆる「中古車買取店」はオークション相場をもとに査定額を決めるため、ディーラーより高くなる傾向があります。

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2.年式5年以上の車には独自の計算方法を採用する

さらに、ディーラーは「年式5年以上の車」に対しては、イエローブックを使わずに以下の計算方法で価格を決めます。

この式に当てはめると、下取り額は「5年で半分」「10年でゼロ」になります。

グラフでわかりやすく説明しますね。
ふつう、中古車の価値は年式が古くなるにつれて緩やかに落ちていきます。

しかし、ディーラーが用いる上記の計算方法だと、5年目以降も車の価値がどんどん下がっていきます。

比べると、下取りの基準価格がオークション相場よりだいぶ安いことが分かるかと思います。

ディーラーがこのような査定基準を使うのは、新車への買い替えサイクルを早めてもらうためです。
要するに、メーカーの新車販売戦略の一環といえます。

だから、ディーラーの営業マンもだまそうとしているわけではなく、ただマニュアルどおりに査定をしているだけなんです。

3.下取りの適正価格がわからない

また、下取りの適正価格をお客さんが知らないのも、安くなる要因です。

たとえば、「オークション相場が80万円」に対して「下取り額が50万円」だとすると、ディーラーの儲けがだいたい30万円だとバレてしまいますよね。

だから、オークション情報は一般公開されていません。

つまり、下取りの適正価格を知ることができないため、相場とかけ離れていても「こんなもんか…」と信じるしかないんです。
もちろん、その分、ディーラーはしっかり儲けているわけですが。。

4.下取り価格を高くする必要がない

そもそも、下取り車は、新車顧客にとって “要らないもの”
それに、ディーラーはとりあえず新車さえ売れればいいので、何もがんばって下取り額を上げる必要がないんです。

だから、ディーラーにとって下取り車は “おいしいもの” でも、欲しがるような態度は絶対に見せません。

また、面倒な「相見積もり」を取るお客さんが少ないのも、安い下取り額がまかり通る要因でもあります。


ここまでで、ディーラー下取りの裏事情は何となく理解できましたか?

では、要点を簡単にまとめます。

  • ディーラーの査定基準がそもそも安い
  • 下取りの適正価格がわからない
  • ディーラーは下取り価格を上げる必要がない

以上のことから、ディーラーの下取り額が安くなるのは必然といえるかもしれません。

ディーラー査定が本当に安いか検証

ただ果たして、本当にディーラー下取りは安いんでしょうか?

そこで実状を確かめるべく、「ディーラーの下取り額」と「買取店の査定額」を比較して検証することにしました。

今回リサーチに使った車は、以下の2台です。

それぞれの車でディーラーと買取店で査定を受けてきたので、その比較結果をご覧ください。

スカイラインパッソ
ディーラー4万円
日産ディーラー
16万円
トヨタディーラー
買取店13万円45万円
差額9万円29万円

このとおり、ディーラーの査定額が安いのは明らかです。

実際、ディーラーの担当者に「査定額安いですね?」と質問したら、以下のように答えてくれました。

そうですね。。

一般的には、買取専門店のほうが高くなると言われています。

ディーラー担当者

まさかの正直発言でした!

また、独自のアンケート調査でも関連するコメントがあったので、ご紹介します。

〈40代前半の男性〉

はじめは車をディーラーに売ろうと思っていましたが、あまりにも市場との相場より安かったので、近くの買取店に持ち込みました。

ディーラーより20万円ほど高かったので、その場で買い取ってもらいました。

上記で説明した販売店の裏事情、そして今回の検証結果からも、やはりディーラー下取りが安くなる可能性はかなり濃厚だということがお分かりいただけたでしょうか?

しかも、ディーラーでは1万円程度の下取り手数料が取られるので、、、考えものですよね。

ディーラー下取りと新車値引きのカラクリ

とはいえ、新車も売れない時代です。
そこでディーラーは、「下取り額」や「新車値引き」を優遇して顧客をつなぎとめる作戦に出ます。

ただし、それにはちょっとしたカラクリが…。

わかりやすく図で説明します。
たとえば、新車値引きが10万円から20万円に増えたら嬉しいですよね。

でも、その代わり、本来20万円で下取りが可能なところを10万円に下げられていたらどうでしょう?
結局、トータルは変わりません。

その逆に、本来可能な値引きを減らし、下取り額を優遇したように見せることもできるわけです。

このような見積もり上の金額操作は、ディーラーがよく使う手段です。

しかしお客さんは、下取りや値引きの適正価格なんて分からないですから、「値引きが増えた」「下取りがアップした」というのが数字上の演出だとも知らずに単純に喜ぶことでしょう。

それでもディーラー下取りが選ばれるワケとは

ここまでお伝えした「下取りの裏事情」を知っていれば、ディーラー以外で車を売る人も増えると思います。

ところが、独自のアンケート調査によると、ディーラー下取りを選ぶ人が非常に多いことがわかりました。

アンケート調査の資料

その集計結果をご覧ください。

なんと、ディーラー下取りの割合は実に40%にも及びます。

アンケートでは「下取りを選んだ理由」についても聞いてみました。

ディーラー下取りを選んだ理由割合
買い替えの手間がかからない27.5%
買取店で査定しても高く売れないと思った15.7%
ディーラーとの付き合いがある13.7%
下取りが納得の金額だった13.7%
車を買い替えるならディーラー下取りが普通だと思った9.8%
安心感がある・信用できる7.8%
値引き(下取り額)をアップしてくれた5.9%
新車購入のサービスが良かった3.9%
コストを抑えるため2%

やはり、一番の理由は「手間がかからない」こと。
また、下取りのほうが高いと思い込んでいる人や、下取りしか選択肢に考えていない人の割合も多かったです。

それに、車を買い替える時というのは、今の車を高く売ることより、新車のことで頭がいっぱいになるものです。

そのため、下取り額が相場よりうんと安くても、そのことに気付かず、あっさりと契約を決めてしまいます。

これが、下取りの成約率が驚異的に高い理由です。

ディーラーの下取りが安すぎた場合はどうする?

ここまでで、なぜディーラー下取りが安くなるのかは理解できたかと思います。

では、今の車を少しでも高く手放すには、どこで売ればいいんでしょうか?

それは、ズバリ「中古車買取店」です。

買取店はディーラーと違い、その時のオークション相場をもとに査定額を算出してくれるからです。
また、業者間の競争も激しいため、ディーラーより高くなる傾向が強いです。

そもそも、「(ディーラーより)高く買い取ります!」が買取店のコンセプトなので、下取りを超える金額をあっさり提示してくれるでしょう。

たとえば、大手でいえば、以下のような買取店が候補になります。

これらのお店なら、近所にも何軒かあるのではないでしょうか?

ただし、買取店ならどこでも良いわけではありません。
なぜなら、車の査定額は買取店によっても差が出るからです。
したがって、車の売却先を選ぶときは、買取店を何社か比較することが重要になります。

そこで、私がいつも使っている『車一括査定サイト』を紹介しましょう。

車一括査定は、複数の買取店をまとめて比較するためのサービスで、条件のいいお店を簡単に見つけることができます。
また、「比較前提のサービス」なので、通常より査定額が高くなるメリットもあるんです。

車をディーラーで安く売りたくない方は、一括査定で一番高い買取店を探してみてください。

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まとめ

ディーラー下取りは、新車を買うお客さんにとって便利なサービスなのは間違いありません。
しかし、「下取り額が安い」という致命的なデメリットがあるのも事実です。

ですから、断言しますが、車を高く売りたければ、ディーラーではなく中古車買取店をおすすめします。

ただし、お伝えしたように、買取店によっても差が出るので、その際は何社か比較したうえで売却先を選ぶようにしましょう!