「買取」という商売は、お客さんからモノを安く買い取ることで成り立ちます。
もちろん、それは中古車の買取でも同じこと。
お店の担当者は、あなたの車を安く買い取ろうと、あの手この手と営業トークを繰り広げてくるでしょう。
そのとき、あなたはどう対応しますか?
『GOODBYE CAR』の岡田です。
こんな風にいうと、車を売るのがこわくなるかもしれませんね。
でも、これは事実なので、車の売却で損をしないためにはこちらもそれなりの心づもりが必要です。
買取店とのやり取りでまず重要なのは、主導権を自分で握ること。
そのうえでポイントを押さえておけば、車が安く買いたたかれることは防げます。
そこ今回は、車買取店がよく使う6つの営業トークとその対処法をお伝えしたいと思います。
目次
1.今しか出せない金額だと言って契約を迫ってくる
買取店の営業マンは、とにかくその場で契約を取り付けることに躍起になります。
そのチャンスを逃すと、成約率は一気に下がるからです。
そこで、よく聞くのが次のようなセリフです。
- 明日になると金額は下がってしまいますよ・・・。
- 今ここで決めていただければ〇万円プラスします!
- ちょうどこの車を欲しがっているお客さまがいるので、今なら〇〇万円で買い取れます。
営業マン
いかにも、今ここで決めないと損するような言い方ですよね。
でも、これはただ、お客さんを他社に行かせないための口実に過ぎません。
この場合は、次のように返しましょう。
あなた
車の買取額は、何社か比較しないと訂正かどうかは判断できません。
ですから、即決はせずに、じっくり売却先を決めましょう。
2.買取希望額を聞いてくる
どのお店でも、買取希望額は必ず聞かれます。
営業マン
このとき欲が出て、高い金額をふっかけたくなりますよね?
でも、的外れな希望を言っても相手にはされません。
逆に、希望額が相場より低ければ、こちらの足もとをさらけ出すようなもの。
なので、希望額を聞かれたら、次のように返しましょう。
あなた
A社さんのベストな金額はいくらですか?
このように、細かいことは抜きにして、とにかくそのお店のベストな金額を提示してもらいましょう。
そのうえで条件のいいところを選ぶことが肝心です。
3.他社の見積金額を聞いてくる
同様に、他社の金額も聞いてくるでしょう。
営業マン
このように聞くのは、他社より少しでも良い条件を出せば、契約を勝ち取れるからです。
たとえば、以下の図のように、A社とB社を比べたとします。
A社は50万円でしたが、それをふまえ、B社は55万円を提示してくれました。
この場合、当然ながら、お客さんはB社を選ぶはずです。
でも、その車が本来、70万円の価値があったらどうしょう?
B社が多少プラスした金額を出したところで、結局、車は安く買い取られてしまいますよね。
あくまで、そのお店のベストな金額がを提示してもらうことが重要なので、この場合は次のように切り返しましょう。
あなた
このように伝えるだけで、あなたは “一筋縄ではいかないお客” と認識されます。
4.あえてオークション価格を見せ、相場観を植え付けてくる
買取店の営業マンは、業者しか観覧できないオークションデータをあえて見せてくることがあります。
同じような車のオークション価格を見ると、△△万円なんですね。
なので、〇〇万円がギリギリなんですよ〜。
営業マン
このように言われると、思わず納得してしまいますよね。
これは、信頼を勝ち取るためであり、売り手に相場観を植え付けるためでもあります。
でも、見せられた価格は、オークションデータの一部に過ぎません。
もし、本来はもっと高い相場だったら、あなたはまんまと “安いオークション価格” を信じてしまったことになります。
ですから、この場合は次のように切り返します。
あなた
他社とも比較してるんですが、A社さんは〇〇万円が限界なんですね?
競合他社と比較することを伝えれば、「ウマく言いくるめて安く買い取ろう」なんて気は起こさないでしょう。
5.他社でも金額は変わらないと言ってくる
以下の営業トークも、かなりの高確率で聞きます。
営業マン
このように言われると、「どこも一緒なら、ここで売ろっかな」という気になりますよね。
しかし、これも他社に行かせないための営業トークです。
たしかに、どのお店もオークション価格を基準にしているのは事実ですが、「利益をいくら見込むか」はまちまちなので、買取額も必ず違いが出ます。
なので、この場合は、次のように伝えてください。
あなた
価格差がいくらになるかは分かりませんが、比較されすれば結果はハッキリします。
6.査定額をなかなか提示してくれない
査定したにも関わらず、金額をなかなか教えてくれない営業マンが時々います。
営業マン
このように、金額の提示を渋るのは、他社と交渉するときの踏み台にされたくないからです。
でも、金額がわからないと査定を受けた意味がないので、この場合は次のように切り返してください。
あなた
ここまで言っても金額を明かさないようなら、端っからまともな値段で買い取るつもりがない業者なので相手にしないほうが良いです。
まとめ
いかがだったしょうか。
実際のやりとりを想像すると、手強そうな感じを受けましたか?
でも、営業トークへの切り返し方を覚えておけば楽勝です。
それでは、今回の内容をまとめます。
《営業トークの対処法》
1.今しか出せない金額だと言って契約を迫ってくる
→「他社と比べてから決めます」
2.買取希望額を聞いてくる
→「できるだけ高く売りたいです。A社さんのベストな金額はいくらですか?」
3.他社の見積金額を聞いてくる
→「A社さんのベストな金額が知りたいので、他社の値段は言えません」
4.あえてオークション価格を見せ、相場観を植え付けてくる
→「わかりました。他社とも比較してるんですが、A社さんは〇〇万円が限界なんですね?」
5.他社でも金額は変わらないと言ってくる
→「いちおう、他でも査定を受けてから決めます」
6.査定額をなかなか提示してくれない
→「金額を教えてもらえないと候補から外れますけど、いいですか?」
基本的に、どんな営業トークも “店側の都合” によるものです。
まともに相手にすると損をするので、上記のようにサラッと対処しましょう。
車の売り主は、あなたです。
主導権を店側に握らせないためにも、何社か比較して、こちらが優位な状況で車を売るようにしてくださいね。