車の傷・へこみは買取査定にどれだけ影響する?業界基準を徹底リサーチ!

車に傷やへこみがあると、買取査定の際にどれだけ影響するか心配になりますよね。

たしかに、「外装」は車の評価を大きく左右するポイントになるため、傷の状態によってはマイナス査定は避けられません。
しかし、軽いすり傷や小さなへこみ程度であれば、査定にほとんど影響しないこともあるんです。

というわけで、こんにちは!
GOODBYE CARの岡田です。

実は先日、私自身も所どころが傷だらけの車を売る機会がありました。

この車、年式の古い修復歴車で、しかもご覧のとおり傷だらけ・・・。
正直、まともな値段が付くか不安でした。

そこで、車の傷が査定でどう評価されるか気になった私は、多くの業者が採用しているJAAI(日本自動車査定協会)の基準を詳しく調べてみることにしたんです。

車査定基準のリサーチ資料

この調査で、「傷の程度に対する減額の目安」が良くわかりました。
しかし同時に、何も知識がないまま査定に挑めば、足もとを見られる危険性があるとも感じました。

というわけで今回は、車の買取査定における「傷・へこみの減額ルール」について徹底解説します。
外装傷のある車を売る予定の方は、ぜひ参考にしてください。

爪に引っかからない程度のキズは査定に影響なし

「傷」と一言にいっても、程度はさまざまです。
では、どのような傷が査定に影響するのでしょうか?

JAAI(日本自動車査定協会)によると、「爪が引っかかる程度の傷」かどうかが一つの判断基準になります。

たとえば、洗車傷や水あか程度なら、査定にはほとんど影響はしません。
なぜなら、ポリッシャーで磨けば簡単に消せるからです。

ポリッシャー

また、「1cm未満の傷」も減点はゼロです。

しかし、「爪が引っかかる傷」は直すのに再塗装が必要になるので、減額は避けられません。

要するに、磨けば補修できるのか、あるいは、それ以上の修理が必要になるのか、ここがマイナス査定になるかどうかの一つの分かれ目になります。

傷・へこみで車の査定額はいくら下がる?

それでは、傷やへこみによって査定でいくら減額されるのか具体的に見ていきましょう。

傷の程度を判断するときのポイントは、主に「傷の大きさ」「どの程度の修理が必要か」の2点です。

傷・へこみの主な判断基準

【傷の大きさ】

  • 1cm未満
  • 1cm〜カードサイズ未満
  • カードサイズ〜A4サイズ未満
  • A4サイズ〜

 

【修理方法】

  • 再塗装のみ
  • 再塗装と板金修理
  • 交換が必要

査定士の主観によって車の評価が左右されないよう、傷に対する査定基準はこのように細かく決まっています。

それでは、外装の箇所ごとに「減額の目安」をご覧ください。

※なお、下記の表は、JAAI(日本自動車査定協会)の基準をわかいやすく独自にまとめたものになります。

ボディ(外板)

車の傷でもっとも目立つ箇所が「ボディ」です。
1か所くらいは気になる傷があるのではないでしょうか?

ボディ(外板)の傷・へこみによる減額目安は、以下のとおりです。

【ボディ傷の減額目安】

傷の大きさ 傷の程度
塗装のみで修理可能 板金+塗装で修理可能 交換が必要
1cm未満 減額なし
1cm〜
カードサイズ未満
1万
カードサイズ〜
A4サイズ未満
1〜2万 1.5〜5万 6.5〜18万

2.5〜24万
(ミニバン、1BOX)
A4サイズ〜 1.5〜4万

1.5〜5.5万
(ミニバン、1BOX)
2〜8万

2〜11万
(ミニバン、1BOX)
6.5〜18万

2.5〜24万
(ミニバン、1BOX)

再塗装だけで済むくらいの傷であれば、そこまで大きな減点にはなりません。
しかし、板金塗装や交換が必要になる傷は、査定額がガクッと下がる可能性があります。

とくにルーフやリアフェンダは面積が大きく、修理も複雑になるため、ほかのパーツより減額幅は大きいです。

なお、ミニバン1BOXタイプはボディ面積が広いため、傷の大きさによっては普通サイズの車よりも減点されます。

タイヤホイール

タイヤのホイールも、縁石などで傷つけやすい箇所ですよね。

ホイール傷の減額目安は、以下のとおりです。

【ホイール傷の減額目安】

ホイールタイプ 傷の程度
すり傷・くすみ 交換が必要
アルミホイール 0.5〜1.2万 2〜4.7万
ホイールカバー 0.2〜1万

※ホイール1本に対する減額の目安

ご覧のとおり、すり傷くらいなら大きな減額にはなりません。

しかし、亀裂や変形があり、交換が必要となれば話は別です。
とくに高級なアルミホールを付けている車ほど査定額はダウンします。

一方、ホイールカバーの場合は安価なので、交換レベルの傷があっても減額はわずかです。

ガラス

査定では「ガラス」もチェックされます。
飛石による小傷が1つ、2つはないでしょうか?

もちろん、下の画像のように小さな傷であれば査定には影響しません。

しかし問題なのは、ガラス交換が必要なレベルの傷です。
とくにフロントガラスの傷は視認性に影響するので、厳しくチェックされます。

なお、フロントガラスの交換基準は、以下のとおりです。

  • ワイパー傷などで爪が引っかかるもの
  • 飛石などによるひび割れ、亀裂
  • 修理跡でひび割れがあるもの

これらの傷があれば「要交換」と判断されてしまいます。

では、ガラス傷でいくら減額されるかチェックしましょう。

【ガラス傷の減額目安】

ガラスの場所 傷の程度
線傷・小傷・修理跡 ひび割れ・亀裂
(交換が必要)
フロント 2万 6.5〜15万
その他 1万 ドア:2万
サンルーフ:5.5万
リア:3.5〜6万

ガラス交換が必要と判断された傷は、1枚だけで5万円前後もマイナスされます。
とくに「カラーガラス」や「自動ブレーキカメラのついたガラス」の場合は、査定額が10〜15万円も下がってしまいます。

ちなみに、知人Tさんの話ですが、ヴェルファイアのフロントガラスに飛石をくらい、買取額が10万円もダウンしたそうです・・・。

以上が、車査定における外装傷の評価基準です。

新しい車や高級車ほどキズ・へこみによるマイナスは大きい

ただし、上記の金額はあくまで「基準値」であって、実際は「年式」や「車種クラス」によって減額幅は変わります。

たとえば、同じような傷でも、軽自動車の減額は1万円で、ロールスロイスの減額は10万円というケースもあるわけです。

ただ、このあたりの話は少し複雑になるので、もっと詳しく知りたい方だけ以下を読み進めてください。

JAAIの基準によると、上記の表の「減額目安」「以下の係数」を掛けたものが、査定でマイナスされる金額となります。

【計算式】

減額目安 × 年式係数 × クラス係数 = 減額

「年式係数」と「クラス係数」は、以下のとおりです。

【年式係数】

年式 係数
0〜3年 1.0
4年 0.9
5年 0.8
6年〜 0.7

※新しい車ほど、傷による減額は大きくなる。

【クラス係数】

国産車 輸入車
クラス 係数 クラス 係数
特C 2.2 7.0
特B 1.8 3.6
特A 1.5 3.0
1.4 2.4
1.2 1.7
1.0 1.3
0.8 1.0
0.8

※上位クラス(高級車)になるほど、傷による減額は大きくなる。

傷による減額は一律ではなく、上記の「係数」によって増減します。
要は、新しい車や高級車ほど傷によるマイナスは大きくなるわけです。

では、以下の2車種を例にあげて、具体的に計算してみたいと思います。

TOYOTA「ハリアー」の場合

次の条件で、査定のマイナス金額を計算します。

  • フロントドアにA4サイズのへこみ傷
  • 5年落ちのハリアー

5万円(減額目安)×0.8(年式係数)×1.2(Ⅱクラス)=4.8万円

この場合、ドアの傷により、ハリアーの査定額は4.8万円ダウンします。

Mercedes-Benz「Cクラス」の場合

次の条件で、査定のマイナス金額を計算します。

  • フロントドアにA4サイズのへこみ傷
  • 3年落ちのCクラス

5万円(減額目安)×1.0(年式係数)×1.7(Ⅳクラス)=8.5万円

この場合、ドアの傷により、Cクラスの査定額は8.5万円ダウンします。

このように、車種や年式が違えば、マイナスされる金額も変わります。
ルールを詳しく理解する必要はありませんが、「新しい車」や「高級車」ほど傷やへこみによる減額が大きくなることは覚えておきましょう。

では、あらためて評価を決定づける5つの要素を確認しておきます。

  1. 傷の大きさ
  2. 傷の程度
  3. 傷の箇所
  4. 年式
  5. 車種のクラス

買取業者が採用するルールなので少し複雑に感じたかもしれませんが、車の傷が査定に大きく響きそうか、あるいはそれほど影響はなさそうか、このあたりだけでも上記の表で確認しておきましょう。

車の査定前に傷やへこみは修理するべき?

ここまで傷による減額の目安をチェックしてきましたが、なかには「査定前の修理」を考える方もいるかと思います。

ただ、残念ながら、せっかく傷を直しても結局は損をすることになります。
なぜなら、修理代以上に査定額がアップすることはないからです。

ですから、査定での評価を気にして車を修理するのはオススメしません。

車両保険で傷を修理しても損をする

ちなみに「車両保険」の補償対象であれば、保険を使って修理することも一応可能です。

しかし、車両保険を使うと3等級し、その後の3年間、保険料が高くなることをご存じでしたか?
損保ジャパンの担当者に聞いたところ、一般的には保険料が15万円前後(年間4〜6万円)も高くなるそうです。

では仮に、車両保険を使って板金修理代20万円を賄ったとしましょう。
結果、査定額は5万円アップしましたが、その代わりに保険料がトータルで15万円も高くなりました。

この場合、車両保険を使ってわざわざ車を直したのに、結局は10万円も損をすることになります。

ですから、査定前に車両保険でキズを直すのも賢明とはいえません。

擦り傷を自分で直すと査定額はアップする?

では、擦り傷くらいなら、査定前に自分で補修したほうが良いのでしょうか?

試しに、コンパウンド(研磨剤)で小傷を磨いてみました。

磨くこと5分。
傷がちょっと目立たなくなった気がします。

爪の引っかからない程度の傷なら、市販のコンパウンドでもそこそこ効果はありました!

ただ、残念ながら、素人が消せるような軽い傷はそもそも査定にほとんど影響しません。
プロの手にかかれば、カンタンに補修できるからです。

あるいはタッチペンで傷を隠す方法もありますが、私のように失敗するリスクがあります・・・。

こうなると、かえって評価を落とす可能性もあります。
なので、自分で補修するのはやめておいたほうが無難です。

  1. 実費で修理する
  2. 自分の車両保険で修理する
  3. 市販品を使って自分で補修する

車の傷を直すには、この3つの選択肢があります。
しかし、いずれも損をするか手間がかかるだけなので、査定前の修理・補修はやめておきましょう。

傷・へこみがある車の賢い売り方

というわけで結論になります。
傷やへこみによる査定への影響は免れませんが、基本的にはノータッチでありのままの状態を見てもらうのが一番です。

実際、冒頭でも紹介した私が売った車もあちこちに傷がありましたが、そもそも年式が古いこともあり、大きな減額にはなりませんでした。

ただ、査定でもっとも注意するべきなのは、車の評価が「お店の方針」や「営業マンのさじ加減」によっても変わるという点です。

今回売却した車もたくさんのお店で査定してもらいましたが、以下のとおり、全く違う結果になりました。

事故歴のある古い車なので、そもそもの査定額が低いですが、それでも10万円以上もの差が付きました。
もし査定額を比べていなかったら、事故歴や傷が多いことを理由に “底値” で買い叩かれていたことでしょう・・・。
(これが、もっと高く売れる車なら、その差が数十万円になることも良くあります)

したがって、車の傷をどうこうするより、査定額が高いお店を選ぶことのほうがよっぽど重要です!

ただ、お店を何軒も回って査定を受けるのは面倒ですよね?

そこで、私が車を売るときに必ず使っている『一括査定サービス』をご紹介します。

車一括査定とは、近くの候補店にまとめて出張査定を依頼できるサービスで、各社の条件を比較するのにとても便利です。

とくに傷のある車は評価に差が出る可能性が高いので、一括査定サービス(無料)を使って少しでも高く買い取ってくれるお店を探してみましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。

車の外装は査定に大きく影響するので、「いくら減額されるんだろう?」「修理した方がいいかな」と心配になりますよね。

確かに、傷やへこみによるマイナス査定は避けられません。
でも、仮に修理しても金銭的には損をするので、結局のところは車をそのまま査定してもらうのが一番です。

ただし、査定額はお店によって全然違います!
何社か必ず比較して、車を少しでも高く買い取ってくれるお店を選ぶようにしてくださいね。